『2040年の日本』を読んだ。落ち着いた筆致の良書。しかし、淡々と事実を押さえるだけでかくもシビアな内容になるか、と驚く書でもあった。
読みながら感想を書いていく。
- ここ10年くらいの振り返りから。
- 労働人口は減っていき、設備投資は最小限、というデータだそうな
- たしかに設備投資は周囲を見回してもそんな感じがある。しても補修くらいで新規導入はほぼない、みたいな。
- 命綱はデジタル化
- 今はやりのDXだろうか。
- 自分はIoT、AI、ロボットが鍵だと思っている。無数のIoTで感じ取り、中央のAIで判断し、各地のロボットたちが実行する。バーチャルの世界だけでなく、リアルの世界でも、自動化、自動化、自動化。
- 自分もなにかできると良いのだが。
- 自分はIoT、AI、ロボットが鍵だと思っている。無数のIoTで感じ取り、中央のAIで判断し、各地のロボットたちが実行する。バーチャルの世界だけでなく、リアルの世界でも、自動化、自動化、自動化。
- ここはIT業界にいるものとして嬉しいポイント。仕事はまだまだある! 止まったら死ぬマグロのように勉強し続けないといかんけど。
- 今はやりのDXだろうか。
- 労働人口は減っていき、設備投資は最小限、というデータだそうな
- そしてこれから
- 途中まとめ。莫大な高齢者達を支えるためには莫大な富が必要だが、今のままでは用意できない。そこで女性、高齢者を働かせるとともに、デジタル化を進め、もって富を用意すべし、ということらしい。
- どうだろう。それでも結局、社会保険の水準を持続可能なレベルにまで調整するのは不可避じゃなかろうか。
- ツケを全員で払う(保険料を払う人も保険金を貰う人も)未来がやってくるだろうし、それが一番マシな選択という気もする。
- どうだろう。それでも結局、社会保険の水準を持続可能なレベルにまで調整するのは不可避じゃなかろうか。
- 海外にも目を向けると、将来もやっぱりアメリカが強いとのこと
- 円安により日本はドルベースだとやたら貧しい国に
- 為替の影響もあるとはいえ、やはり厳しい数字には違いない。
- それに、いずれ円安がまた進む可能性がかなりあると思う。今は円高に動いているけれども。
- 為替の影響もあるとはいえ、やはり厳しい数字には違いない。
- 社会保険問題
- 前述の通り。入出金を両方調整しつつルールを改める。その後は耐える。
- 社会保険のそもそもの目的はリスクのプーリング。
- すごく同感。
- が、年を取るとほぼ100%誰でもどっかしら体が悪くなって当たり前。平均寿命がめっちゃ伸びたので、年金受給も普通のことになっている。これらはほぼ確実に起こるインシデントと言える。顕在化する可能性が極めて高いリスクに対して、平準化で対応することはできない。
- という理由によっても、やはりドラスティックな調整が不可避と感じる。
- 医療・介護分野ばかり肥大化する
- それだけじゃ日本は食ってけないけどどうすんだ、的な指摘もされていた。わかる。無理じゃね?
- メタバースの可能性
- e-Govの発展形
- セキュリティと、取引できるデジタル財の拡大が鍵?
- リアルと繋ぐのも一つの役目らしい
- もし社会インフラ化して皆が使うようになったとしたら、ものすごい影響を持つことになる
- DAO(分散型自立組織)
- これはすでに萌芽があるのを自分も感じる。
- どこまでできるのか、はまだわからない。
- しかし仕組み自体は大変面白いと思う。未来を感じる。
- これはすでに萌芽があるのを自分も感じる。
- 自動運転
- いずれ実現するだろう、いつになるかはわからないが。
- 人を乗せずにモノだけのせてもいい。
- 実店舗が要らなくなるのでは、という点は、メリデメ両方ありそう。しかし生産者の工夫の余地が増えるのはたしかだろう。その点は自分にとって希望。端的に作る系の仕事が好きなので。
- 電気自動車への移行も合わせ、今ある手動運転+ガソリン車を前提とした産業は激甚な縮小を強いられる
- メーカーやタクシー業界はもとより、修理工場、駐車場など影響は方々に出る
- 設備投資が厳しい立体駐車場を運営している企業は大変とのこと。
- ガソリンスタンドもどうなるんだろう。
- 一方で駐車場が減るだろうから地価が下がって土地が使いやすくなるかもしれないらしい。 いいことな気もするが、悲喜こもごもか。
- 日本を支えてきた自動車産業の未来はあまり明るくないかもしれないらしい
- やばい
- メーカーやタクシー業界はもとより、修理工場、駐車場など影響は方々に出る
- エネルギー問題
- ここは個人だとどうすることもできないし、所与の条件としてその場その場で対応するしかないかな
- 新技術
- 自動翻訳がいきわたれば国際間でデジタル移民が。IT業界にもインドの安い人材がリモート経由で日本に押し寄せるかも。
- すでにインド人に限らず来ているが、量が今と比べ物にならないほど増えるかもしれない、ということだろう。これは同感。オフショアの範囲はおそらく今より広がるのではないか。
- むしろ日本人がアメリカへリモート経由で出稼ぎに行くかもしれない。
- すでにインド人に限らず来ているが、量が今と比べ物にならないほど増えるかもしれない、ということだろう。これは同感。オフショアの範囲はおそらく今より広がるのではないか。
- フードテック
- スマートアグリは本当に課題と思う。
- できるなら自分もやりたい。
- しかし収益性が厳しい農業で新式機械や仕組みを導入して採算をどうとるのか。問題は農家が新技術を受け入れられるかどうかとされているが、それ以前に採算があうかどうかだ。
- ただ、今後円安と人口爆発による世界的な農産物の需給のタイト化が進み、海外産の食料品に頼れなくなったなら、あるいは国産の農作物の価格も相当に上がり、農業の採算が今よりとりやすくなるかもしれない。そうなればフードテックが導入しやすくなるかも。
- しかし収益性が厳しい農業で新式機械や仕組みを導入して採算をどうとるのか。問題は農家が新技術を受け入れられるかどうかとされているが、それ以前に採算があうかどうかだ。
- 量子コンピュータ
- 自動翻訳がいきわたれば国際間でデジタル移民が。IT業界にもインドの安い人材がリモート経由で日本に押し寄せるかも。
- 新産業構造ビジョン
- もう少し先があったが、ここから先はコメントすると筆が荒れるから控える。
総じて
暗い話題が多かったが、そうならざるを得ないだろうな、という印象。
世情が厳しさを増す中で、自分になにができるか、またなにをどこまですべきであり、なにをすべきでないか、というテーマは、自分含めて多くの日本人が直面することになりそう。